キモノスタイル2024 出展コーディネート
大田日和
Glorious Wasp
麗しきアシナガバチの女王は羽を広げ、手下を従え華麗に飛ぶ。
揺れる長い脚、黄色からオレンジに輝く臀部は色気漂い、
私はその優雅な佇まいに思わず息を飲む。
彼女の美しさに魅了された時にはもう…
守屋咲希
甘い誘惑
吸い込まれそうな甘いチョコレートの海に飛び込む甘酸っぱいいちご。
とろけるチョコレートを見ると、つい食べたくなってしまう。
着物を染めた際に溜まった染料がチョコレートに見えたところから着想を得ました。
福嶋俊介
Andrà tutto bene
イタリア語で”きっと、すべてうまくいく”コロナ禍にイタリアで互いを励ますため流行した
言葉。この言葉に感銘を受け、相手に注ぐ気持ち、注がれる幸福を表現しました。
着物と帯は温かさのある地色にしました。
半泊飛鳥
龍神
八百万の神という言葉がある通り、日本には多くの神が存在します。
その中でも古くから人々に愛され、崇拝される龍神をモチーフにしました。
龍神が住まう山。頂には龍神が祀られた社。満月の夜、龍の影が現れる。
鈴木あゆみ
トリップ
きのこの毒で幻覚を見ているような作品にしました。きのこ自体は一見危険が無さそうに見せるため淡めの色を使い、うねうね模様は喧嘩しそうな濃い色を使い、
気分が悪くなりそうなサイケデリック模様を意識しました。
加藤茉紘
蚕
ただ桑を食みひたすらに糸を吐く。改良を重ねられた蚕蛾は白く儚く、美しい。
桑の葉、繭、蚕蛾のサイクルを友禅染で描きました。
数千の繭からなる一反を手に取って、今日もまたひとつ針を進めます。
山場美李亜
間(あわい)
江戸時代の芸術、春画。あえて花嫁衣裳である打掛に落とし込むことで
官能的な美しさと艶めかしさを描きました。荒波の中の逢瀬は出会いか別れか、
はたまた夢か現か。関係の不安定さを煙霞の漂いで表現しています。
関谷怜南
無情
移り気、冷淡、謙虚、強い愛情、品種や色によって様々な花言葉をもつ紫陽花。
落ち着いた地色の中で雨や流水・紫陽花の色味が華やかにも感じる、
何処か不思議で神秘的な作品に仕上げました。
海谷紫音
ザクロ
果実の中にルビーのような赤い種が詰まっていることから
子孫繁栄や子宝の象徴とされ、古くから女性の味方といわれてきたザクロですが、
一方で果皮や根皮に含まれる猛毒に苦しめられてしまう二面性を表現しました。
小池穂乃香
烏輪遍照
八咫烏は古来より、太陽の化身や導きの神とされてきました。
そして青色には悲しみ、夜だけでなく、未来、幸福の意味もあります。
陽射し届かぬ孤独な夜も、遍く世界、邁く未来を照らし導く八咫烏を自身に宿して。