東京キモノショー2017 キモノスタイル200

朱音屋

■五つ紋喪服用反物から黒羽織を

子供達のお祝い事と親の弔辞が重なり、必要になった黒羽織。時間のない中、着物屋さんの「五つ紋の喪服用反物だったら一度一つ紋の羽織を作ったことがあるから作れますよ」の言葉に踊らされて仕立てたのがこの黒羽織です。共八掛も含んだ四丈の反物だからできた代物です。余り裂の端が片袖始まりで後ろ身頃の背紋の石持ちの部分まででしたので、あくまでも推測ですが、残りの石持ちの部分が衿の隠れる部分や前身頃の切り落とす部分に来るように裁断され、仕立てられているのではないかと。元々ある家紋が入るべき位置が全て隠れたり切り取られたりしているというわけですね。というわけで石持ちの反物だったにもかかわらず、背中に入れた一つ紋は新たに入れた6つ目の紋です。

頑固に羽裏も真っ黒がいい!!と思っていた当時、着物屋さんの「表と裏の釣り合いの関係で仕立て直しが後々必要になりますよ。」と言われたにもかかわらず、ポリエステルの黒い羽裏地にしましたが、案の定表地がだらっとしてきましたね(笑)。弔事も落ちつてきたし、もうそろそろ面白い派手な羽裏に替えてもいいかもしれません。

家紋だと仰々しいので、最近は普段使い用に朱音屋オリジナルの押絵を縫い付けてあります。かしこまった感はありますが、家紋のセレモニー感は隠れ着やすくなります。洋服でいうとワンピースにジャケットみたいな感じです。

押絵……3,000円+税
帯締……40,000円+税
その他…非売品

朱音屋 西山真由美
https://www.akaneyakimono.shop
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